COLUMN 建物トラブル解決コラム

2023.9.4

秋の長雨で雨漏りしないために!雨漏り診断士による雨漏りチェックとは?

雨漏り、防水、シーリング

9月といえば秋の長雨と台風が心配になる季節ですよね。

秋の長雨や台風による雨漏りから建物を守るためには、屋根や外壁の定期点検が欠かせません。

そこで今回は、「雨漏り診断士」について紹介していきたいと思います。

雨漏り診断士とは?

雨漏り診断士とは「NPO法人雨漏り診断士協会」が主催する民間の資格制度です。

雨漏り診断士協会は、長時間降雨や短時間強雨など、建物が本来有する防水や雨仕舞の機能に対して想定を超えた雨による雨漏りや、リフォーム詐欺や、適正な能力を有さない者による施工トラブルの発生を抑えるために、技術者の職業能力開発の一環として、雨漏りに関する調査研究及び教育研修を行い、雨漏りを公正な立場で診断を行うことを理念とした団体です。

雨漏り診断士はどんなことをしてくれる?

雨漏りが発生する箇所として、屋根や外壁、ベランダの3か所が考えられます。

雨漏りの原因としては、塗膜やコーキングの劣化、ひび割れや破損などが考えられるのですが、なかには原因が表立って現われないこともあります。

特に屋根からの雨漏りの場合、雨漏りの真上の箇所が雨水の侵入経路になっているということがほとんどなく、柱などを伝って天井に染み出てくるのが大半のため、侵入個所を特定するのは困難を極めます。

雨漏り診断士は、1次雨漏り診断(目視・触診)、2次雨漏り診断(散水調査など)、3次雨漏り診断(破壊・視認)の3つの診断をもって正確に雨漏り発生個所を突き止めます。

雨漏り診断士になるには?

雨漏り診断士は、建物の保全や価値を保つために重要な役割を果たし、建物の耐久性や安全性を確保するために必要な専門知識を持っています。

雨漏り診断士の資格を取得するには、建物の基礎知識、雨仕舞いの基礎知識、防水・塗装の基礎知識、雨漏り診断の基礎知識、雨漏り診断の実例・実務をクリアしなければならず、雨漏りに関する一定の知識がないと合格することは出来ません。

また、1日講習を受ければ誰でもが受かるといった内容の資格でもなく、合格率は60%程度しかありませんので、雨漏りの調査を希望されている方は、「雨漏り診断士」の資格の有無で決めると安心です。

雨漏り診断士のほかに信用できる資格はある?

雨漏り修理の際、雨漏り診断士のほかに信用できる資格といえば「防水施工技能士」です。

防水施工技能士は、建築や建設分野において建物や構造物の防水工事を専門的に行う技能者の資格で、国家資格である技能検定制度の一種です。

防水施工に関する学科及び実技試験の両方の試験に合格する必要があり、1級を受験するには実務経験が7年以上必要となります。

ちなみに、7年以上の実務経験をもってしても、合格率は50%程度しかありませんので、防水施工技能士の難易度の高さが伺えます。

防水工事自体には特別な資格は必要ありませんが、防水工事というのは施工場所や用途、防水材の種類などにより、幅広い施工方法がありますので、知識や技術というのが必須な工事とも言えます。

そのため防水工事を行う際には、防水施工技能士が在籍している業者にご依頼いただくのが確実といえるでしょう。

雨漏り診断士による雨漏りチェックとは? まとめ

雨漏りは1度発生してしまうと自然に収まるということはありません。

雨が降るたびに建物内部に雨水が入り込み、木材を腐食させてしまいます。

木材の腐食が進行すると強度や耐震性が著しく低下してしまいますので、壁や屋根が崩落したり、建物が倒壊する恐れもあるほか、カビが繁殖することによってアレルギー性鼻炎やアトピーなどのアレルギー症状を引き起こす可能性もでてきてしまいます。

雨漏りは発生させないこと、雨漏りが発生してしまった場合には早急に対処することが重要です。

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