COLUMN 建物トラブル解決コラム

2024.11.25

スレート屋根の寿命とその特徴について

リフォーム工事

スレート屋根は、日本の住宅で広く使われている屋根材の一つで、コストパフォーマンスやデザイン性の高さから多くの支持を集めています。

しかしながら、すべての建材と同様にスレート屋根にも寿命があり、適切なメンテナンスが欠かせません。

今回は、スレート屋根の寿命やその影響要因、さらに長寿命化のためのポイントについて詳しく解説します。

スレート屋根の平均寿命はどのくらい?

スレート屋根とは?

スレート屋根とは、天然石のスレート(粘板岩)を加工したものや、セメントと繊維を主成分とした化粧スレート(コロニアル、カラーベストとも呼ばれる)を用いた屋根のことを指します。

特に日本では後者の化粧スレートが主流で、軽量でありながらデザイン性が高い点が特徴です。

一方で、化粧スレートは天然スレートに比べて耐久性が劣るため、寿命を迎えた際には交換や補修が必要です。

スレート屋根の平均寿命

一般的に、スレート屋根の寿命は 20~30年程度 とされています。

この寿命にはいくつかの要因が影響を与えますが、以下のようなポイントが主に挙げられます。

・製品の品質
スレート材そのものの品質や製造工程によって耐久性が異なります。高品質の製品ほど、ひび割れや劣化が少なく寿命が長くなる傾向があります。

・施工の状態
屋根の施工技術が寿命に直結します。施工が不十分だと、雨漏りや屋根材の剥がれが早まる可能性があります。

・環境条件
住宅が立地する環境も寿命に大きく影響します。例えば、塩害地域や雪が多い地域ではスレート屋根が劣化しやすいです。また、直射日光や風雨にさらされる頻度が高い場合も寿命が短くなります。

・メンテナンスの有無
定期的な点検や塗装の再塗布を行うかどうかで寿命は大きく異なります。スレート屋根の保護塗装が劣化すると水分を吸収しやすくなり、凍害やカビの発生につながります。

スレート屋根が寿命を迎える際のサイン

スレート屋根が寿命を迎える際には、いくつかの劣化の兆候が現れます。

以下のサインが見られた場合は、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

・ひび割れや欠け
屋根材に亀裂や破片の欠落が見られる場合、耐久性が著しく低下している可能性があります。

・塗装の剥がれ
スレート屋根の表面塗装が剥がれ、色褪せやチョーキング現象(白い粉が付着する現象)が起こっている場合、水分が浸入しやすい状態です。

・カビや苔の発生
特に北面など湿気の多い部分にカビや苔が生えている場合は、水分がスレート内部に浸透している可能性があります。

・雨漏りの発生
最も深刻なサインとして、室内に雨水が漏れ出すケースがあります。これはスレート屋根が構造的に機能を失っている状態です。

スレート屋根の寿命を延ばす方法

スレート屋根の寿命を最大限に引き延ばすためには、適切なメンテナンスが不可欠です。

・定期点検の実施
専門業者による点検を 2~3年に1度 実施することで、早期の劣化を発見できます。

・塗装の再塗布
スレート屋根の表面を保護する塗装は、10年程度を目安に再塗布するのが一般的です。再塗装を怠ると劣化が加速します。

・高圧洗浄での清掃
苔や汚れを放置すると屋根材が弱くなるため、定期的な高圧洗浄が効果的です。ただし、業者に依頼して適切な方法で行うことが重要です。

・部分的な補修
ひび割れや欠けが軽度の場合、早期に補修することで大規模な修理を回避できます。

スレート屋根が寿命を迎えた際の対応

寿命を迎えたスレート屋根を放置すると、雨漏りや建物全体の劣化を引き起こすリスクがあるため、以下のような対応を検討しましょう。

・屋根の全面葺き替え
スレート屋根をすべて撤去し、新しい屋根材に交換する方法です。費用は高額ですが、屋根全体が新しくなるため安心感があります。

・カバー工法(重ね葺き工法)
既存のスレート屋根の上に新しい屋根材を重ねて施工する方法です。費用を抑えつつ耐久性を向上させることができます。

スレート屋根の寿命とその特徴について まとめ

スレート屋根の寿命は、一般的に20~30年程度とされていますが、定期的なメンテナンスや適切な施工によって延ばすことが可能です。

スレート屋根は手軽でコスト効率が高い反面、メンテナンスを怠ると早期に劣化する恐れがあります。

住宅の屋根を長く美しく保つためには、定期点検や塗装などのケアを怠らないよう心掛けましょう。

 

いま、お困りのあなた

どちらの地域にお住まいですか?

いまお困りではございませんか?

雨漏り、壁ひび、外壁塗装の
LINE相談をご利用ください

ヤブ原産業