2019.11.15
外壁塗装工事の相場
外壁塗装工事は、既存の外壁の上に塗料を塗る工事のことをいいます。
建物に塗られた塗膜は紫外線や風雨の影響を受け次第に劣化し、塗膜が薄くなってしまいます。
塗膜が薄くなってしまうと、塗装が下地から浮きがって剥がれてしまったり、ひび割れが発生してしまうといったことがあるため、10~15年に一度、定期的に改修することが建物を長持ちさせるポイントです。
外壁塗装工事の相場は使用する塗料や、施工する面積によって変動しますが、およそ約100~150万円が相場となっています。
劣化症状が軽度であれば外壁塗装工事で改修が可能ですが、ひび割れが複数ある状況や、外壁が反ってしまっている場合には外壁の張り替えが必要になる場合があり、改修費用は外壁塗装工事の約2倍程度かかってしまうことから、手遅れになる前に外壁塗装工事を検討されることをおすすめします。
また、コンクリート製のビルなどの場合、外壁塗装工事は特に重要な工事となります。
アルカリ性のコンクリートが大気ガスや酸性雨の影響で中性化してしまうとコンクリート内部にある鉄筋が錆びてしまいます。
錆びた鉄筋が膨張することでひび割れを起こす原因となり、雨水の侵入によって内部の劣化が進行し、建物全体の強度を低下させてしまいます。
ひび割れの症状は、鉄筋が膨張することで発生するため中性化が進行しているサインです。
症状が出ていないうちに、外壁塗装工事を行い中性化を予防するのが一番望ましいのですが、初期症状あれば中性化の進行を止めることができますので早めにご相談ください。
外壁塗装工事の耐用年数
耐用年数は塗料によって大きく異なります。
塗料の種類 |
耐用年数 |
アクリル系樹脂塗料 |
5~8年 |
ウレタン系樹脂塗料 |
7~10年 |
シリコン系樹脂塗料 |
10~15年 |
ラジカル制御型塗料 |
13~16年 |
フッ素系樹脂塗料 |
15~20年 |
無機塗料 |
20年~ |
耐用年数は値段と比例すると考えていただいて問題ありません。
アクリル系樹脂塗料やウレタン系樹脂塗料は比較的安価に施工することができますが、耐用年数を考えると繰り返し改修を行う必要があるためそのたびに工事費用が発生してしまいます。
また、上記に挙げた塗料の種類のほかにも、夏の暑さを軽減できる遮熱塗料や、汚れがつきにくい低汚染塗料などもありますので、詳しくは弊社までご相談ください。
外壁塗装工事の工程
外壁塗装工事に伴う流れをご紹介します。
1.入居者さま、近隣さまへのご挨拶
2.足場の準備
3.塗装前の洗浄
4.下地処理
5.塗装前の養生
6.下塗り
7.中塗り
8.上塗り
9.点検・手直し
10.足場の解体
外壁塗装工事を行う際には塗料を塗る前に、高圧洗浄機を使って外壁の汚れや、外壁が劣化することで発生するチョーキングという粉上の汚れを落とす必要があります。
洗浄した後は、ひび割れ部分の修繕や、サビ落とし・サビ止め塗り等を行い下地処理が完成します。
塗装作業は最低3回以上行い、最後にお客様と塗り残しや塗りムラを点検し外壁塗装工事は終了となります。
格安を謳う業者の場合、洗浄が不十分であったり塗装回数が少ない場合もあり、耐用年数よりも大分早い段階で塗料がダメになってしまうことも珍しくありません。
外壁塗装工事期間中の臭いの心配は?
外壁塗装工事期間中、臭いが室内にこもるのではないかと不安になる方もいるかと思います。
中塗りと上塗りの塗料を定着させるために行う下塗りという工程では臭いが発生することはほぼありませんが、中塗りと上塗りの工程では臭いが発生する可能性があります。
最近の塗料は昔の塗料と比較するとかなり臭気が少なくなっていますが、赤ちゃんやペットと暮らしているという方など、どうしても臭いが気になるという方もいらっしゃるかと思います。
臭いの原因はイソプロピルアルコールやメタノールといったシンナー(有機溶剤)が主であることから、臭いが気になる方は揮発性有機化合物の少ない低VOC塗料をおすすめします。