2023.11.3
エフロレッセンスが発生してしまったときの対策法はある?
エフロレッセンスとはなにかご存じですか?
エフロレッセンス(白華)は、建築物やコンクリート構造物などの表面に現れる白い粉状の沈着物のことを指します。
この現象は建築物のコンクリート、レンガ、石材などの多孔質な建築素材に見られ、建材内部に含まれる水溶性の塩類(主に炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム)が水分と反応して表面などに結晶化、粉末状の沈着物として現れる現象です。
エフロレッセンス自体は建築物の構造に直接的な影響を考慮するものではありませんが、建物の外観が損なってしまいますので、エフロレッセンスを発生させないあるいは、発生してしまったときの対処法を知っておくことが大切です。
エフロレッセンスの予防対策
エフロレッセンスを予防するためには、以下の方法が効果的です。
適切な材料の選択
建材を選択する際に、耐水性の高い材料を選ぶことが重要です。
吸収しにくい材料を使うことで、エフロレッセンスの発生を抑制できます。
また、低塩分コンクリートやレンガなど、エフロレッセンスが発生しにくい建材も有効です。
水の適切な排水
建築物の排水システムを正しく管理し、雨水や地下水の浸透を防ぐことが大切です。
屋根、壁、床などの表面に適切な防水材を使用し、雨水や地下水の排水を効果的に行うことで、水分が建築材料に吸収されることを防ぐことができます。
建物の通気性
適切な通気性を確保することで、建築物内の湿気を軽減することができます。
湿気が建材に吸収されることでエフロレッセンスが発生するため、建物内の湿気を管理することでエフロレッセンスのリスクを軽減することができます。
建築物の表面の保護
表面に防水シーラントやコーティングを施すことで、建材が水分を吸収するのを防ぐことができます。
適切な施工手順
作業の際に適切な施工手順を遵守することが重要です。
レンガや石材の施工時には正確なモルタル混合物を使用し、過剰な水分を避けるなど、確かな施工と十分な硬化時間を確保することが重要です。
周囲環境の管理
建物周囲の環境に注意を払い、塩類や湿気源からの影響を極力抑えます。
特に海岸地域や高湿度の場所ではエフロレッセンスのリスクが高くなるため、予防策を強化する必要があります。
エフロレッセンスが発生してしまったときの対策法
薄いエフロレッセンスであれば、ブラシや布で擦ることで簡単に落とすことができます。
こまめにチェックすることで硬くなってしまう前に除去することは可能ですが、手間がかかる点や、根本的な問題を解決するものではありません。
硬くなってしまったエフロレッセンスはブラシで擦っただけでは中々落とすことができませんので、酸性洗剤でエフロレッセンスを除去していきましょう。
エフロレッセンスの汚れはアルカリ性のため、酸性の洗剤で分解し洗い流すことができます。
ご家庭の場合、トイレ用の酸性洗剤がおすすめですが、酸性洗剤を直接撒いてしまうとコンクリートを傷めてしまう恐れがありますので、最初にしっかりと水分を吸収させておくか、水で10倍程度に希釈したものを使いましょう。
エフロレッセンスが泡立ち始めたらブラシなどを使って擦り落とし、水で洗い流せば完了です。
洗い流さず放置してしまうと再びエフロレッセンスが固まってしまいますのでしっかり流すのが重要です。
より、安全かつ効果的に除去したいという場合は、専用の洗浄剤を使用することをおすすめします。
スーパーエフロクリーン
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また、エフロレッセンスを発生させる前に予防したいという方には、エフロストップ(白華抑制剤)がおすすめです。
エフロストップは水和反応時のセメントと接触することにより、有利物質の生成を抑えて一次白華を低減させます。
エフロストップ
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エフロレッセンスの対策法 まとめ
エフロレッセンスの予防は、建物寿命と美観を維持するために重要です。
建物の外部表面を定期的に点検し、湿気や問題が発生している箇所があれば、早めに対処することで、新たなエフロレッセンスの発生を防ぐことができます。