2020.6.10
犬のオシッコで鉄がサビるって本当?【サビが発生した場合の修理法】
2016年2月、鉄製の照明柱が腐食によって倒壊し女児が大けがをしたという事故が起こりました。
鉄製の柱が腐食してしまった原因とは一体何だったのでしょうか?
照明柱の耐用年数はどれくらい?
日本照明器具工業会が行った照明用支柱の劣化調査によると、照明柱の耐用年数は早いもので10年と言われており、設置後21年以上にもなるとその40%が倒壊の危険を伴うと試算されています。
今回事故が起きた照明柱はおよそ20年前に設置されたものですので、老朽化していたことは間違いありません。
しかし、今回倒壊した主な原因は腐食によるものでした。
ではなぜ、鉄製の柱が腐食してしまったのでしょうか。
腐食の原因は犬のオシッコ
市が行った調査において、鉄製の照明柱が倒壊した原因は老朽化に加え、犬のオシッコが原因で柱が腐食した可能性が高いということがわかりました。
照明柱の地中部分が腐食していたことから柱の根元部分の土壌を分析したところ、アンモニアに関連する成分が、照明柱から2m離れた地点の土壌と比較して約9倍高い濃度で検出されました。
オシッコの成分には、鉄を腐食させる塩分や、土に含まれる硝酸と結合すると鉄を腐食させるアンモニアが含まれています。
そのため塗装が少しでも剥がれた部分に犬のオシッコがかかってしまうとそこからどんどん腐食してしまうのです。
犬が電柱や壁などにオシッコを掛ける行動は、マーキングと呼ばれる犬の本能的な行動です。
マーキングはテリトリーを守るため、自分の存在を他の犬にしめすための行動だと考えられています。
犬の本能ですので飼い主さんが無理に止めさせることは容易ではありません。
飼い主さんにできることはマーキングされたオシッコを流してあげることです。
散歩に行かれる際は必ずペットボトルに水を携帯し、照明柱や電柱、壁などにマーキングをした際には水をかけて流すというマナーを、飼い主さん一人一人が心がけることで、万が一の事故を減らすことができます。
犬のオシッコが原因でサビが発生してしまった場合
ご自宅のドアや門柱・門扉、ベランダ等が犬のオシッコでサビてしまった場合、サビを除去し再塗装するという一般的な修理方法では不十分な場合があります。
なぜなら、今後もオシッコをしてしまう可能性が高いからです。
そのためオシッコをされてもサビが出てこない修理方法を考える必要があります。
塗装は建物を劣化から守ります
以前弊社で、犬のオシッコによって玄関ドアがサビてしまったというご相談を受けたことがあります。
再度オシッコをされてしまってもサビが出ることのないよう、サビを除去ししっかり塗装修理してから、アルミテープと鉄面用防水シートを貼り、防水シートの上から耐酸、耐薬品性塗料塗で仕上げました。
実際に行った修理内容について、画像付きで詳しく紹介しておりますので是非ご参照ください。
>犬のオシッコでサビが出た場合の塗装修https://www.gaihekireform.com/blog/201808120853_119.html
塗装は見た目の変化だけに思われがちですが、建物を長持ちさせるという大きな役割も担っています。
ベランダで犬にオシッコをさせている方はご注意を
戸建てにお住まいの方の話ですが、かれこれ15年ほどベランダで犬にオシッコさせていたところ、住宅メーカーの営業の人からベランダが倒壊する恐れがあるので修繕工事が必要と言われたそうです。
仮に鉄骨のベランダであった場合、表面の塗装が劣化し鉄骨が腐食してしまうということは十分考えられます。
マンションにお住まいの方も例外ではありません。
犬のオシッコをベランダでさせることによってベランダが変色してしまったり、排水管が腐食してしまったというケースも少なくありません。
また、ベランダの異臭問題というのはご近所トラブルにも発展しやすく、上下左右だけに留まらず、排水管が繋がっている縦方向にお住まいの方にも影響を及ぼす可能性があります。
戸建てにお住まいの方もマンションにお住まいの方も、ベランダでオシッコをさせるのは建物を傷める原因となりますので、くれぐれもご注意ください。
犬のオシッコによるサビでお困りの方へ
サビは発生しだしたらすぐに対処するのが鉄則です。
腐食し穴が開いてしまうと大掛かりな工事が必要になってしまう場合もありますので、ご心配な箇所があるという方は、まずはお気軽にご相談ください。
相談、見積書は無料で行っております。