2020.5.28
【外壁塗装のグレード】塗料の耐久年数や特徴の違いとは?
外壁塗装に使用する塗料にはいくつかの種類があり、グレードが異なります。
しかし一般の人にとってはなじみが薄く、あまり聞きなれないワードかもしれません。
ゆえに、不適切な価格設定をしている悪質業者も存在する点では注意が必要で、そのような業者に惑わされないためには相場価格を把握しておくことが大切です。
今回は外壁塗装に使用される塗料のグレードについて、おもに種類ごとの耐久年数や価格、その他特徴などをご紹介いたします。
外壁塗装で使用される塗料のグレードについて
外壁塗装で使用される塗料の主成分は以下の4つです。
- ・合成樹脂
- ・顔料
- ・添加剤
- ・溶剤
これらのうち塗料のグレードを決定づけるのは合成樹脂になります。
グレードの違いは、そのまま耐久性や価格に反映されるため、基礎知識として理解しておくとよいでしょう。
なお、塗料の成分に関する詳しい内容は「外壁塗装の基礎知識を解説!塗料の成分や種類とは」の記事を参考にしてください。
外壁塗装の塗料の主成分である合成樹脂は、以下の通り大きく4つです。
- ・アクリル樹脂
- ・ウレタン樹脂
- ・シリコン樹脂
- ・フッ素樹脂
これら合成樹脂の耐久年数や価格、その他特徴について簡単にご紹介いたします。
アクリル樹脂
グレードは、4種類の合成樹脂のなかで最も低い位置づけにあります。
そのため、外壁塗装ではほぼ使用されることはなくなっています。
・耐久年数:5~7年
・価格:1,400~1,600円
ウレタン樹脂
グレードは、4種類の合成樹脂のなかでアクリル樹脂に次ぐ2番目の位置づけにあります。
耐久年数が比較的短いことから需要は減少しています。
・耐久年数:8~10年
・価格:1,700~2,200円
シリコン樹脂
グレードは、4種類の合成樹脂のなかで3番目の位置づけにあります。
耐久年数と価格のバランスが優れていることから、外壁塗装で最も使用されている塗料になります。
・耐久年数:10~15年
・価格:2,300~3,000円
フッ素樹脂
グレードは、4種類の合成樹脂のなかで最も高い位置づけにあります。
最も性能が高い塗料になりますが、価格が高いことから需要は限定的です。
・耐久年数:15~20年
・価格:3,800~4,800円
なお、上記の表の価格は3回塗り(下塗り、中塗り、上塗り)の相場価格となっています。
不誠実な業者の中には1回塗りの単価で提案してくる業者もいるため、くれぐれもご注意ください。
外壁塗装で使用される塗料の違い
外壁塗装で使用される塗料には、合成樹脂の他にもさまざまな分類があります。
おもな分類とは以下の3つです。
- ・1液型・2液型
- ・水性・油性
- ・ツヤの有・無
これらの特徴について簡単に解説いたします。
1液型・2液型
外壁塗装の塗料には、1液型と2液型の2種類のタイプに分けられます。
1液型はそのまま使うことができるタイプの塗料で、2液型は使用前に主剤と硬化剤を混ぜて使用するタイプの塗料です。
1液型は、混ぜる手間がなく価格も安いというメリットがありますが、耐久性が低いというデメリットがあります。
一方、2液型は、優れた密着力と高い耐久性というメリットがありますが、手間がかかり1液型と比較して価格も高いというデメリットがあります。
水性・油性
外壁塗装の塗料には、水性と油性の2種類のタイプに分けられます。
水性塗料と油性塗料の違いは、溶剤(希釈液)の違いです。
水性塗料は水を使用して希釈するのに対し、油性塗料はシンナー(有機溶剤)などで希釈します。
これらの大きな違いといえば臭いです。
とくに油性塗料は、シンナーなどの強力な溶剤を用いて溶かす塗料となるため、特有の刺激臭があります。
ツヤの有・無
外壁塗装の塗料は、ツヤの有無を段階的に選択することが可能です。
ツヤの光沢は、高い方から順に、ツヤ有り>七分ツヤ>五分ツヤ>三分ツヤ>ツヤ消しの5段階となります。
ツヤの有無は見た目に差が出るだけと思われがちですが、耐久性にも違いが出てきます。
一般的な塗料はツヤ有りを指すことが多くなります。
ところが、ツヤ無しにするには「ツヤ消し添加剤」を混入する必要があり、本来であれば不要な添加剤を混ぜ込むことで耐久性が下がるというデメリットが生じてしまうのです。
ツヤは2~3年ほどで消えてしまうため、耐久性を重視するのであればツヤ有りを選択するとよいでしょう。
外壁塗装の塗料選びでお困りの方へ
塗料の種類が多くて結局どの塗料にすればいいのかよくわからないという場合は、塗料の専門家である塗装業者に相談していただくことが最も確実です。
現時点で最もコストパフォーマンスに優れているのは「シリコン塗料」といわれています。
しかし、同じ「シリコン塗料」でも金属に塗装できるものとそうでないものがあったり、またサイディングには塗装できないものがあったりなど検討が必要なケースもあります。
弊社では、建物の状況に合うベストな塗料をご提案させていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。