2020.2.28
【屋上防水工事】費用や耐用年数を徹底比較
屋上防水工事とは?
屋上防水工事とは漏水しやすい屋根や屋上に、雨などの水が浸透しないための防水層を作る工事のことをいいます。
雨漏りを防ぐことで建物の寿命を延ばすことができるので、屋上防水工事は建物にとって非常に重要な工事となります。
屋上やベランダの排水状況が悪い、過去に施工した防水シートが剥がれている、雑草が大量に生えているといった状態が見られるようであれば、屋上防水工事の補修・メンテナンスを検討されることをおすすめします。
なお、すでに雨漏りが発生している場合は緊急で屋上防水工事が必要な可能性が高いです。
建物の躯体部分の腐食が進んでしまうと、大規模な改修工事が必要になってしまう恐れがありますので早急に施工業者にご相談ください。
屋上防水工事の費用と耐用年数を比較
屋上防水工事にはシート防水、ウレタン塗膜防水、FRP防水、アスファルト防水の4つの工法があります。
なお、防水工事の詳しい特徴や施工方法などは「【屋上防水工事】3つの種類と施工方法は?」の記事を参考にしてください。
ウレタン塗膜防水
- 耐用年数:10年程度
- 費用:2,500~7,000円/㎡
液体状のウレタン樹脂を塗り重ね、防水処理を行う工法です。
工法は通気シートを設置しその上からウレタン樹脂を流し込む通気緩衝工法と、ウレタン樹脂を下地に直接流し込む密着工法がありますが、屋上防水工事では通気緩衝工法が一般的です。
液体状のため凸凹な面への施工に適しており繋ぎ目のない仕上がりとなりますが、塗る作業と乾燥させる作業が必要になるため工期が長めになります。
FRP防水
- 耐用年数:10年程度
- 費用:4,000~8,000円/㎡
ガラス繊維製のシートと、特殊樹脂を使って防水処理を行う工法です。
軽量で強度があり耐水性・対候性に優れていますが、紫外線に弱い性質を持っているため定期的にトップコートを塗り替える必要がある他、硬化中は独特の臭気を発生します。
シート防水
- 耐用年数:10~15年
- 費用:2,000~5,500円/㎡
伸縮性に富んだ防水シートを貼り付けて防水処理を行う工法です。
シートの素材は塩ビ系とゴム系の2種類あり、工法は接着剤などで貼り付ける密着工法と固定ディスクと呼ばれる専用の固定部材を使用する機械固定工法があります。
施工期間が短いというメリットと建物の伸縮に追従できるというメリットがありますが、シートという形状のため凸凹な面への施工には適していません。
しかし保護塗装が不要でメンテナンスしやすい防水であり、維持費用を抑えたい場合は良いでしょう。
また、シート同士の接合部に隙間ができてしまうと防水性が低下し雨漏りの原因となってしまいますので、シート防水を希望される場合はシート防水工事の経験が多い施工会社に依頼するのがおすすめです。
アスファルト防水
- 耐用年数:15~20年
- 費用:5,000~8,500円/㎡
アスファルトを染みこませた合成繊維の布を張り重ねて防水処理を行う工法です。
工法にはトーチ工法や熱工法、冷工法 などがあります。
アスファルトを加熱する際に煙と臭いが発生するのですが、トーチ工法は道路工事のような臭いが発生しないため、屋上防水工事ではトーチ工法が広く普及しています。
耐久性・耐水性が高く費用対効果も良いことから、大規模な屋上防水で施工されることが多い工法です。
屋上防水工事にかかる費用や工期に関する注意点
屋上防水工事にかかる費用は、各工法で紹介した1㎡あたりの費用のほかに、高圧洗浄、下地処理・補修、改修用ドレン設置(雨水を集水し排出させます)、脱気筒設置(施工後湿気による膨らみを抑制します)、足場(屋上への階段が設置されている場合は必要ない場合もあります)などの費用が必要になります。
また工法によって工期に違いはありますが、10㎡程度のベランダに防水工事を行う場合の工期はおよそ1~2日程度が目安となっており、100㎡程度の屋上に屋上防水工事を行う場合の工期はおよそ2~3日程度が目安となっています。(下地処理除く)
一般的なマンションであれば工期は1~2か月程度が目安となっていますが、天候に左右される工事のため工期は長めに見積もっておくと安心です。
屋上防水工事:まとめ
屋上防水工事は、工法ごとに施工期間や耐用年数、耐水性が異なりますので、屋上の形状や価格、スケジュールなどを考慮して最適な工法をお選びください。
その他防水について、お悩み、ご質問ございましたら下記まで遠慮無くお問い合わせ下さい。