2020.1.6
アパートで雨漏りする原因とは?効果的に防ぐ対策とは?
雨漏りが発生すると、カビや木材腐朽などの原因となり、進行すると建物の寿命に影響することがあります。
またアパートで発生する雨漏りは建物に与える影響だけでなく、さまざまなトラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
今回は、アパートで雨漏りが発生する原因と、防止のための対策について解説いたします。
アパートで雨漏りするとどうなる?
アパートで雨漏りが起こった場合、その規模によっては大きな問題に発展する可能性があります。
もし借主の家財に損害が及ぶと、補償の問題が発生することがあり、その責任は基本的に貸主が負うことになります。
というのも、賃貸住宅の貸主には、民法による「瑕疵担保責任」が生じるためです。
「瑕疵担保責任」とは隠れた瑕疵(欠陥や不具合など)が契約成立後に発見された場合、売主(貸主)が買主(借主)に対してその責任を負うというものです。
借主が、雨漏りが発生することを知っていて賃貸契約を結ぶ場合は、雨漏りによる損害があっても「瑕疵担保責任」は生じません。
ところが、入居後に借主が知らない雨漏りが発生した場合は、貸主が必要な修繕をする必要があります。
また雨漏りが原因で家具や電化製品が濡れて壊れるなど何らかの損害が発生した場合は、貸主がその責任を負わなければいけません。
貸主は、入居者から賃料を得ることを約束して住む場所を提供する以上、必要な修繕を実施するなど適切に管理をする義務を負っているのです。
アパートで発生する雨漏りの原因とは?
アパートで発生する雨漏りにはさまざまな原因が考えられます。
とくに雨漏りのリスクが高い場所としては「屋根」「ベランダ」「外壁」などが挙げられます。
それぞれの部位別に考えられる原因を見ていきましょう。
屋根
屋根材が経年による劣化が進行すると雨漏りの原因になることがあります。
屋根材の多くは、塗装によって紫外線や雨などから保護されていますが、経年で塗膜が劣化すると、保護機能は損なわれます。
塗装の重要な機能を失った屋根材は水分を吸収しやすくなり、徐々に建物内部まで及ぶと雨漏りにつながるわけです。
また台風などで屋根材や周辺部材が破損すると、雨水が侵入し雨漏りを起こすこともあります。
ベランダ
ベランダ防水の経年劣化も雨漏りを発生させる原因のひとつです。
ベランダの防水層は紫外線など外的な刺激を受け続けることで劣化します。
劣化の進行に伴い、徐々に防水機能は損なわれ、ひび割れや剥離などの症状から水分は内部へと侵入し雨漏りを起こすことがあります。
また排水ドレンにゴミが堆積すると水たまりになりやすく、長期間水にさらされたドレンに錆びが発生すると劣化は加速して雨漏りの原因になるため注意が必要です。
外壁
外壁部分から雨漏りが発生するケースも原因の多くは経年劣化です。
外壁の塗装も外的な刺激から外壁材を保護していますが、劣化によって保護機能が損なわれると水分は建物内部へと侵入します。
またシーリング部分も劣化すると、ひび割れや剥離などの症状から雨漏りへと発展する原因となります。
アパートの雨漏りを防ぐための対策とは?
アパートの雨漏りを防ぐための効果的な対策は、定期的に点検を行うことです。
建物の健康状態を知り、状況に応じた必要な修繕を適切なタイミングで実施することが重要になります。
また、アパートの雨漏りが発生した場合は、速やかに修理を行うなど適切な対処が必要です。
雨漏りが起こった後では、カビの発生や木材の腐朽など二次被害につながり、建物に致命的なダメージを与えることがあります。
当然ながら、トラブルに発展することがあると、余計な労力を使うばかりか精神的にも疲れてしまうでしょう。
雨漏りは起こることがないよう、事前に対策をしておくことがきわめて重要なのです。
なお、雨漏りが起こった場合の調査に関する詳しい内容は、「【雨漏り調査】調査方法と原因を特定するポイントとは?」の記事を参考にしてください。
アパート雨漏り:まとめ
アパートの雨漏りは、建物へのダメージだけでなく、住人とのトラブルに発展することもある深刻な事態です。
計画的にメンテナンスを実施することで雨漏りから建物を守り、そしてそれが資産価値の維持につながります。
メンテナンスに関する相談やお見積もりなど、お気軽にお問い合わせください。