2020.10.29
板張り・モルタルはもう古い?外壁材のメリット・デメリットとは?【外壁材の種類】
建物全体の印象を大きく左右させる外壁は、使用する外壁材によって見た目以外にも機能や耐用年数がそれぞれ異なります。
今回は各外壁材の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。
板張りはもう古い?【外壁材のメリット・デメリット】
窯業系サイディング
窯業系(ようぎょうけい)サイディングは、セメントや繊維質などを原料とした板状の外壁材で、耐火性や耐熱性に優れ、価格が安いことから、現在日本で最も需要の多い外壁材の一つとされています。
金属系サイディング
金属系サイディングは金属板と断熱材で構成された外壁材です。
サイディング素材の中でも最も安く、軽量で耐震性に優れ、ひび割れや凍結の心配もない、非常に耐久性に優れた外壁材ですが、材質ならではの欠点として塩害やサビ、デザインが限られるというデメリットがあります。
木質系サイディング
木材を主原料とする木質系サイディングは人工の木目調では再現しきれない木目を活かした外壁材です。
断熱性に優れていますが、価格が高めで耐水性や耐火性は殆ど備えられていません。
また、腐食に弱く劣化しやすいという性質もあり、対応業者も少ないことから、木目調サイディングをおすすめする場合があります。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは塩化ビニール樹脂でつくられた外壁材です。
腐食やひび割れが起こりづらく、耐久性・耐火性があり凍害にも強いことから北米やカナダでは広く普及していますが、日本での普及率は1~2%ほどと言われています。
日本では取り扱いメーカーが少なく施工できる業者も限られています。
サイディングについては下記の記事も参考にご覧ください。
モルタル
セメントに砂と水を混ぜて練り上げた外壁材です。
主要外壁材の中では最も価格が安く、かつては多くの住宅で採用されていました。
デザイン性が高く耐火性もあり、繋ぎ目もないことから強度が高く破損に強いのですが、ひび割れしやすいというデメリットがあります。
タイル
粘土を主成分とした原料を板状に焼き固めた外壁材です。
タイルはその固さから傷がつきにくく、紫外線などによる経年劣化もほとんど起こらない上、吸水しないという性質があることから汚れにくく雨の影響を受けづらいという性質を持っています。
ただし、タイル自体がどんなに耐久性に優れていても、施工不良やコーキングの劣化によって、浮きや剥がれが発生し、タイルが剥がれ落ちてしまう恐れがありますので、定期的なメンテナンスは欠かせません。
ALC
ALCとはAutoclaved Light-weight Concreteの略で、軽量気泡コンクリートでできた外壁材です。
壁の中に空気層が生まれるため断熱性に優れており、水に浮くほど軽量なので建物に負担を与えません。
ALCは多孔構造なので防水性がなく、塗料の防水効果が失われてしまえば水分を吸収してしまうため定期的な塗装が欠かせません。
漆喰
水酸化カルシウム(消石灰)を原料とした外壁材です。
二酸化炭素を吸収することで元の石灰岩に戻る性質があるため、メンテナンスをきちんと行えば百年単位で長持ちすると言われています。
環境に優しく、独特の質感や光沢など素材の魅力がある一方、職人の手作業になることから工期や工費が高くなってしまいます。
板張り
板張りはかつて日本の住宅に広く採用されていた外壁材です。
自然の風合いや天然素材を好まれる方に根強いファンが多く、木材ならではの温かみがある質感が特徴的です。
板張りは木材でできているので耐火性が低く、他の外壁材と比較した場合、延焼する危険性が高くなってしまいます。
また、天然素材のため腐食や劣化を防ぐために定期的な塗り替えやメンテナンスが欠かせません。 自然な風合いを好まれる場合、本物の木材をご希望される方もいらっしゃるかと思いますが、防火地域に指定されている地域には使用できない等の制限もあります。