2020.8.24
外壁シーリングの寿命を縮める劣化症状とは?メンテナンスの注意点は?
住宅の外壁では、外壁仕上げ材の継ぎ目やサッシ周辺などに隙間が生じるため、防水や気密のためにシーリングをしています。
シーリングは経年とともに必ず劣化しますが、機能を失い雨水が侵入することがあると建物にとって非常に悪い影響を与える可能性があります。
したがって寿命を迎える前に打ち替えをするなど、適切なメンテナンスをしなくてはいけません。
外壁シーリングの寿命は5~10年程度を目安にすることが一般的ですが、劣化症状から判断することも可能です。
今回の記事では、外壁シーリングの寿命について、おもにメンテナンスが必要な劣化症状やその他注意点などを解説します。
外壁シーリングは寿命を過ぎるとどうなる?
外壁シーリングのおもな役割は以下の通りです。
- ・防水機能
- ・美観形成
- ・揺れへの緩衝
シーリングの寿命が過ぎると、これら重要な役割を果たせなくなります。
とくに重要な役割といえる防水機能を失うと、雨水が侵入するようになり雨漏りや構造部の腐食を誘発することがあります。
そうなると、シーリングのみならず建物の寿命までも縮めてしまうことになるでしょう。
またシーリングの劣化によって美しい外観を損なったり、建物の揺れを吸収できず外壁材の破損につながったりすることもあるのです。
よって、寿命が過ぎる前に適切なタイミングで打ち替えることがきわめて重要になります。
なお、外壁シーリングの打ち替えについては「【外壁シーリングの 打ち替え】タイミングと工事の流れを解説」の記事でくわしく解説しています。
外壁シーリングの寿命が近い劣化症状とは?
外壁シーリングの寿命は、種類にもよりますが一般的に5~10年程度といわれています。
そしてシーリングの劣化は進行とともに現れる症状が変わります。
おもな劣化症状は以下の通りです。
外壁シーリングの軽度の劣化症状
- ・肉やせ
- ・ひび割れ
シーリングを充填すると、成分の一部が外部へ溶け出すため肉やせがおこりますが、それほど心配するような症状ではありません。
またシーリングのひび割れもよく見られる現象です。
とくにシーリングの上の塗膜部分で起こっているひび割れは、日常的に発生する建物の小さな揺れに追従できなくなって現れるもので、同様に大きな問題ではありません。
塗膜のひび割れ部分に補修塗料で塗り重ねれば解消できるでしょう。
ただし塗膜ではなくシーリング自体のひび割れは、少し状況は異なります。
水分が侵入する余地がなければ緊急性は高くありませんが、打ち替えを検討する時期であることは理解しておく必要があります。
経過に十分注意しながら監視を続け、状態を見きわめながら適切なメンテナンスをするとよいでしょう。
外壁シーリングの重度の劣化症状
- ・破断
- ・剥離
シーリングと外壁材などが肌別れしており隙間が生じていたり、あるいはいシーリング充填部分の中央付近から裂けていたりする場合は、深刻な症状として捉える必要があります。
すでに防水機能を失い雨水の侵入を許している可能性もあるため、できるだけ早くシーリングの打ち替えをする必要があるでしょう。
重度の症状が現れる前に、適切なメンテナンスをすることが重要です。
外壁シーリングの劣化にともなうメンテナンスの注意点
外壁シーリングの寿命を超えると建物にとって悪い影響が及ぶ可能性があるため、打ち替えるなどのメンテナンスが必要です。
シーリングのメンテナンスは足場の設置がともなうことから高額になりやすく何度も実施するようでは大きなムダになってしまいます。
長期的なコストを削減する意味でも、外壁塗装など外部メンテナンスは同時に行うことを検討する必要があるでしょう。
そのためには、メンテナンスのタイミングにズレが生じないよう外壁塗装の塗料とシーリング材など外部仕上げ材の耐久性をできるだけ合わせておくとムダが省けます。
また高耐久なものなど性能の高い材料を選択することで、メンテナンスの回数を減らし長期的なコストの削減が可能になります。
定期点検と併せて専門業者に相談してみるとよいでしょう。
外壁シーリングの寿命:まとめ
外壁シーリングの寿命が過ぎたまま放置すると、さまざまな悪い影響が及ぶ可能性があるため注意が必要です。
症状が重くなる前に点検と適切なメンテナンスを実施するようにしましょう。
弊社では、状況に応じたシーリングの工事を行っています。 外壁の塗装やひび割れ、シーリングに関することなど、ぜひお気軽にご相談ください。