2020.6.7
雨漏り修理は火災保険が使える?対象になる原因とならない原因は?
梅雨の季節は雨漏りが多い季節でもあります。
そこで、保険を利用して雨漏りの修理を行いたいという人も多いのではないでしょうか?
結論としては、雨漏りの修理費用に火災保険が適用される可能性があります。
火災保険は、火災以外の自然災害に対しても補償対象としていることが多く、雨漏りも適用対象のひとつとなります。
ただしすべてが対象となるわけではありません。
では、火災保険の補償対象に雨漏りが適用されるにはどのような条件を満たす必要があるのでしょうか?
今回は雨漏りの修理費用で火災保険が適用される条件について解説します。
火災保険が使える対象の雨漏りは「風災」
火災保険のおもな補償対象は以下の通りです。
- ・火災
- ・風災
- ・ひょう災
- ・雪災
- ・水災
これらのうち雨漏りが対象となるのは「風災」です。
「風災」とは、台風や竜巻などが原因となって起こる災害のことをいい、「風災」による雨漏りであることが重要なポイントになります。
火災保険の補償対象にならない雨漏りとは?
火災保険の補償対象にならない雨漏りとは、風災が原因ではない場合ということになるでしょう。
例えば以下のような内容です。
- ・劣化
- ・施工不良
劣化が原因となって雨漏りが発生した場合には火災保険の補償対象にはなりません。
例えば、屋根の塗装が劣化すると屋根材は吸水し割れたり欠けたりすることがあります。
そのような状態が長引くと雨水を侵入させてしまい、建物の内部まで達すると雨漏りを起こします。
外部の仕上げ材は、紫外線や雨風の影響を常に受け続けることから劣化しやすく、雨漏りの原因になることがあるため注意が必要です。
とくに梅雨の季節には雨が続き雨漏りが発生することがありますが、そこで初めて劣化の進行に気付くといったことも少なくありません。
そして施工不良が原因で雨漏りがあった場合も火災保険の補償対象にはなりません。
ただし施工不良で雨漏りが起こったことが証明されれば、施工会社の責任で補修する必要があります。
新築の場合、引き渡しから10年は「契約不適合責任」が適用され、損害賠償請求の権利を行使することも可能です。
「契約不適合責任」とは、契約の内容に適合しない内容が発生した場合の売主の責任をいいます。
つまり引き渡しから10年以内に雨漏りが発生した場合、売主側の責任において修理をする必要があるということです。
ちなみに中古の場合は契約書で有効期間を設定することになりますが、短期に設定している場合や、なかには免責としている場合もあるため確認が必要になります。
雨漏りを火災保険で修理するときの注意点とは?
火災保険の適用を受けて修理するときには申請手続きが必要になりますが、注意しておきたいこともあります。
おもな注意点は以下の通りです。
- ・保険内容の確認をする
- ・期限内に申請する
- ・本人が申請手続きをする
まずは加入している火災保険の内容を確認することが重要です。
工事会社を選定する前に適用条件に合致することを確認しておくとよいでしょう。
そして火災保険の保険金を請求する権利は3年になります。
この期限を超えて申請しても保険金を受け取ることはできません。
また火災保険の申請手続きは必ず本人が行わなければいけないことが定められています。
申請内容によっては補償対象として認められない可能性もあるため、雨漏りの原因など、その内容をよく理解しておくことが重要になります。
もし火災保険を適用させて修理をするなら、適切なアドバイスができる専門業者に依頼することもよいでしょう。
まとめ
雨漏りは火災保険を利用して修理できますが、認められない場合もあります。
適用対象をして認定されない場合は、雨漏りの内容によっては修理費用が高額になることもあるでしょう。
しかし経年劣化による雨漏りは対策しておくことで防げます。
その対策とは定期的な点検をすること、そして状況に応じてメンテナンスをすることです。
点検とメンテナンスを確実に実施しておけば、雨漏りのリスクは軽減され、さらには資産価値の維持にもつながるでしょう。
雨漏りに関することやご相談、お見積りなどございましたら、お気軽にご連絡ください。