2020.5.15
外壁にコケが発生する原因と落とし方とは?
新築当時は美しかった外壁も、経年とともに黒ずみや汚れが目立ってくるものです。
外壁で黒ずみや汚れが目立つようになると古ぼけた印象を与えるため、なんとかしたいと悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
これらの原因は、おもに埃や排気ガスの汚れ、カビ、そしてコケです。
とくにコケについては、いったん付着すると見栄えが悪くなるばかりか劣化を加速させるなど建物への影響も大きいため、早めの対策が必要です。
そこで今回は、コケが発生する原因と対処法について詳しくご紹介したいと思います。
外壁に発生するコケの原因
コケはカビと同様、胞子を飛ばして繁殖します。
住宅の外壁はもちろんのこと、石の上やコンクリートの壁など、どのような場所でも一定の条件が揃ってしまうと繁殖します。
一定の条件とは、おもに周辺の環境です。
外壁にコケが発生しやすい代表的な環境といえば以下の4つになります。
- ・周辺に水場がある
- ・周辺に樹木がある
- ・日当たりがあまりよくない
- ・外壁に凹凸がある
外壁にコケが発生しやすい環境①:周辺に水場がある
建物の周辺に池や川、田畑などの水場がある場合、その場所から胞子が風に運ばれてくるためコケが発生しやすくなります。
外壁にコケが発生しやすい環境②:周辺に樹木がある
建物の周辺に樹木がある場合、その場所から胞子が風に運ばれてくるためコケが発生しやすくなります。
植物の量が少なければ、コケの発生するリスクはそこまで高くありません。
しかし、建物周辺に整地されていない雑木林などがあると、外壁や屋根にコケが発生するリスクは高くなります。
外壁にコケが発生しやすい環境③:日当たりがあまりよくない
コケは水分と少しの日光で生育するため、北側の壁など、あまり日光が当たらず乾燥しにくい場所で繁殖します。
また、植物が外壁に密着するほど近い場所に置かれていると、その部分は日陰となるためコケが繁殖しやすい環境となります。
よって、建物の付近にはあまり植物を置かないということもコケ防止として効果的です。
外壁にコケが発生しやすい環境④:外壁に凹凸がある
外壁材の表面に凹凸がある場合、胞子が付着しやすくなるためコケが発生する原因となります。
また凹凸が大きい外壁材は、水や埃などの養分も溜まりやすく、コケにとっては繁殖しやすい環境になります。
外壁にコケが発生するリスクとは
外壁にコケが発生すると、一定のリスクがともなう場合があるため注意が必要です。
外壁にコケが発生するおもなリスクとは以下の2つになります。
- ・建物の劣化を加速させる
- ・暮らす人の健康に影響を与える
建物の劣化を加速させる
コケには保水力があります。
よって、コケが付いている外壁は、常に湿っている状態が続くということです。
外壁材によっては、湿っている状態が続くと反りが起こったり、あるいは外壁塗装が剥がれたりするなどの原因になります。
そもそも外壁にコケが生えやすいということは、外壁塗装が劣化して防水機能が衰えている可能性もあります。
そこでコケが根を張って繁殖すると、広範囲で湿った状態となり外壁の劣化はさらに加速するのです。
外壁材が吸水するだけでなく、水分が建物内部にまで及ぶようになると、ゆくゆくは雨漏りや建物の構造にも影響が出てくるかもしれません。
暮らす人の健康に影響を与える
外壁に発生したコケは、暮らす人の健康に影響を与えることがあります。
とくに注意しておきたいのはアレルギー疾患です。
外壁で繁殖したコケの胞子を、吸引し体内に取り込むことでアレルギー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などを誘発することがあります。
外壁に発生したコケの落とし方
コケの状態が軽度で低い範囲のみであれば、ホームセンターなどで販売しているコケ用の洗剤を使い、自身で落とすことも可能です。
ただし、固いブラシでゴシゴシこすると外壁の塗装を傷つけてしまうため、スポンジの柔らかい部分を使って落としてください。
また、高圧洗浄機の強い水圧でコケを除去することは、おすすめできません。
というのも、強い水圧で外壁塗装を傷つけてしまうことがあるためです。
やってみてうまくコケを落とせない場合は、専門の業者に依頼しましょう。
コケが生えやすいのは外壁塗装が劣化しているケースも考えられることから、メンテナンスのタイミングかもしれません。
コケの除去と共に、外壁のコンディションチェックを依頼してみるとよいでしょう。
なお、外壁汚れの落とし方についての詳しい情報は「紹介します!効果的な外壁汚れの落とし方とは?」の記事を参考にしてみてください。
外壁に発生するコケ対策
外壁にコケが発生するのは周辺環境に起因することが多くのケースです。
よって、コケが発生しやすい立地の場合、環境に応じた適切な対策が必要となります。
非常に効果の高い対策としては、防カビ・防藻機能を付加した塗料を使って外壁塗装をするという方法があります。
防カビ・防藻塗料は微生物の繁殖を抑制するほか、静菌作用や殺菌作用もあるため、コケ対策としても効果的です。
また、建物の付近に樹木や植物が多い場合は定期的に剪定したり、あるいは雑草が生えないよう砂利を敷いたりすると、コケの繁殖を抑制できます。
その他にも、建物の周囲を通気性の良い柵に変えて風通しをよくすることなども効果的です。
外壁に発生するコケ:まとめ
コケの繁殖が進んでしまうと洗浄や補修では対処不能となり、外壁の張り替え工事が必要となる場合があります。
冒頭でお伝えしましたが、コケはある一定の条件さえ揃ってしまえば、どのような場所でも繁殖してしまいます。
まだ大丈夫だろうと思っているうちに爆発的に繁殖が進んでしまう恐れもあるため、初期の段階で対処することがきわめて重要です。
外壁のコケは、自身で除去することも可能ですが、薬剤が強すぎたり擦り過ぎたりすると外壁を痛めてしまう恐れもあります。
そうなると、かえってコケが付着しやすい状態にしてしまう可能性もあるため注意が必要です。
必ず適切に対処し、必要であれば専門業者に頼んで掃除をしてもらいましょう。
弊社では、外壁のコケやカビの除去も行っております。
お気軽にご相談ください。