2019.12.2
外壁塗装は劣化のサインを見落とさないで!塗り替えが必要な症状とは?
外壁塗装は、劣化の進行に伴って外壁を守るための機能は徐々に損なわれていきます。
もし塗装としての機能を失うと、建物は水分を含むようになり、耐久性の低下につながるなどさまざまな悪影響を及ぼす原因になります。
そうなる前に適切なメンテナンスを行うことが必要となりますが、外壁塗装に現れる症状で劣化の進行度合いを判断することができます。
どのような症状が現れると外壁塗装のメンテナンスが必要なのか、詳しく見ていきましょう。
外壁塗装の劣化の症状とは
外壁塗装は劣化の進行とともにさまざまな症状が現れます。
それらの症状から劣化の深刻度を見極め、塗り替えのサインとして判断することが可能となるので参考にしてみてください。 それではいくつかの劣化症状についてご紹介いたします。
色あせ、変色
外壁塗装は経年によって徐々に色あせが起こります。
色あせのおもな原因は、紫外線を日常的に浴び続けることで顔料の性質が変化することにあります。
色あせは塗り替えが必要となるほど建物への影響はありませんが、古ぼけた印象を与えるなど、景観を損ねることにつながる場合もがあります。
色あせは、対策を講じることで進行を遅らせることはできても、完全に防ぐことはできないので、定期的に塗り替えをして景観を維持しましょう。
チョーキング現象
外壁塗装面を手で触れると粉状のものが付着する現象のことをチョーキング現象といいます。
チョーキング現象のおもな原因は、紫外線や雨などによって塗料の成分の一部が分解され表面で粉化することです。
チョーキング現象が見られる状態は徐々に外壁を守るという塗装の機能を失いつつある状態で、塗り替えを検討してもよい時期と考えることができます。
緊急性が高いわけではありませんが、放置しても悪化の一途を辿るだけで、そろそろ塗り替えをする時期は近いということには違いありません。
浮き、剥がれ
外壁塗装の塗膜が浮いたり、剥がれたりする場合があります。
このような症状がある場合は、外壁材を守るための機能として期待することは難しい状態にあるといえます。
早急に塗り替えをするなど対策を施さないと、水分の侵入を許し、外壁材はもろくなるばかりか構造を傷めることにもなりかねません。
ただし施工後2~3年程度の非常に短い期間で発生する場合は、施工不良の可能性が高いといえます。
施工段階で下地の処理が適正に行われないと、外壁塗装は接着力が不足し早期に不具合が起こることがあります。
施工不良による不具合は、施工した業者に手直しを依頼して早急に対応してもらいましょう。
ひび割れ(クラック)
外壁材でひび割れ(クラック)が見られる場合は注意が必要です。
外壁材は地震や外的な衝撃などが原因で、ひび割れてしまうことがあります。
幅が0.3mm以下のものをヘアークラックといって構造に影響を与えるほど深刻ではありません。
ただし幅が0.3mm以上のものは構造クラックといって、建物にとってダメージが大きい可能性もあり、早急にかつ適切に補修を行う必要があります。
住宅の外壁材で最も使われているのはサイディングですが、ひび割れの大きさによっては交換をしなくてはいけない場合もあります。
ひび割れを放置すると水分が侵入し建物の耐久性は著しく損なわれることになるので、早急に対応することが重要です。
なお、サイディングのひび割れ補修に関しては「【サイディングひび割れ】発生の原因と補修方法とは?」の記事を参考にしてください。
シーリングの剥離
外壁材同士の目地などシーリングを打っている場合、剥離して隙間が生じてしまうことがあります。
この場合も隙間から水が侵入し、壁内でカビや腐食などが発生する原因となります。
早急にシーリングを打ち替えたうえで再塗装をする必要があります。
また、外壁塗装と耐用年数が異なると、シーリングのほうが先に劣化しまう場合もある点では注意が必要です。
なお、シーリングのメンテナンスに関しては「外壁シーリング工事の耐用年数は10年?メンテナンスの方法や費用は?」の記事を参考にしてください。
自分でできるチェックも重要!
外壁塗装は建物を守る重要な役割があり、定期的にメンテナンスを行うことで、建物の耐久性を維持することにつながります。
劣化の症状を重要なサインと受け止め、見逃さないようにすることが重要です。
深刻なサインが見られる場合は、できるだけ早期に対応することで不測の事態にいたることは回避できるでしょう。
日頃から意識して、自分なりに外壁チェックをしてみることも重要です。