COLUMN 建物トラブル解決コラム

2020.3.2

外壁塗装の基礎知識!トップクラスに高性能なフッ素塗料と無機塗料を解説

塗装、外装工事

外壁塗料として使用する塗料には多くの種類があります。

そのなかでもハイグレードな塗料として位置づけられているのが「フッ素塗料」と「無機塗料」です。

これらは材料コストが比較的高いことからニーズは限定的ですが、他の種類よりも圧倒的に高い性能を持つ塗料になります。

では他の塗料と比べて、高い材料コストに見合う効果は期待できるのでしょうか?

今回の記事では「フッ素塗料」と「無機塗料」の特徴や期待できるコストパフォーマンスについて解説します。

 

フッ素塗料と無機塗料の特徴について

まずはフッ素塗料と無機塗料の特徴についてご紹介いたします。

 

フッ素塗料の特徴

フッ素塗料とは、主成分にフッ素樹脂を使用している塗料のことをいいます。

フッ素塗料のおもな特徴は以下の通りです。

メリット
  • ・耐候性、耐久性に優れる
  • ・汚れにくい
  • ・ツヤが長持ちする
 
デメリット
  • ・ひび割れしやすい

 

フッ素塗料は、耐候性、耐久性に優れることが特徴の塗料です。

耐用年数は15~20年と、現在主流となっているシリコン塗料の10~15年と比べても高い性能であることがわかります。

またフッ素塗料は、東京スカイツリーや六本木ヒルズなど主要な建築物に採用された塗料でもあり、このことからも信頼性は高いといえるでしょう。

さらに親水性が高く汚れを浮かせて雨で流す自浄性があることや、硬い塗膜がすり減りを抑えツヤを長持ちさせることなどもフッ素塗料の特徴となります。

一方で、下地の動きが大きい場合は、塗膜が硬いため追従できずにひび割れてしまうことがあります。

 

無機塗料の特徴

無機塗料は、従来の樹脂塗料にセラミックなどの無機物を混入させた塗料のことをいいます。

無機物はそのまま塗膜にはできないため、樹脂などの有機物と混ぜたハイブリッド塗料となります。

無機塗料のおもな特徴は以下の通りです。

見出しタイトル
  • ・耐候性、耐久性に優れる
  • ・汚れにくい
  • ・燃えにくい
 
デメリット
  • ・ひび割れしやすい

 

無機物自体は劣化しないことから、耐久性の高さは他の塗料と比較しても圧倒的で、耐用年数は20~25年とトップクラスの性能を誇ります。

また無機塗料もフッ素塗料同様に親水性に優れ、自浄性を発揮します。

さらに、不燃性のある無機物が含まれるため燃えにくく、火災発生時に延焼を抑制できる点は外壁塗装として大きな利点といえるでしょう。

一方で、塗膜が硬くひび割れしやすい側面があるため、木材など動きのある下地への塗装は検討が必要です。

 

長期的なコスパを期待するならフッ素塗料か無機塗料

フッ素塗料と無機塗料の共通する特徴といえば、耐久性の高さです。

塗膜の寿命が非常に長くメンテナンスの周期を大幅に短縮できるため、ランニングコストの削減ができます。

初期コストは高くなりますが、長期的な視点で検討してみると、その他の塗料と比較してもトータルコストは下がる可能性があります。

したがって、長期的なコストパフォーマンスを期待するなら、フッ素塗料や無機塗料などの高性能な塗料を採用するほうが有利に働きやすいといえるのです。

ただし、注意点もあります。

例えば、外壁塗装に高性能な塗料を使用していても、屋根や雨樋などにグレードの低い塗料を使用している場合です。

というのも、屋根や外壁などのメンテナンスは足場の設置が伴うことから同時に実施することが一般的で、メンテナンスのずれがムダにつながることがあるのです。

とくに屋根は他の部位よりも劣化の進行が早いため、同等か、あるいはそれ以上の性能を有する塗料を選ぶことがポイントになるでしょう。

 

まとめ

フッ素塗料と無機塗料は、耐候性、耐久性の優れる高性能な塗料です。

これら塗料は、初期コストは高くてもトータルコストを抑えたいという人に適した塗料になります。

外壁塗装の塗料は、特徴を理解し、コストや性能などニーズに合うものを選択することが重要です。

塗料に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

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