COLUMN 建物トラブル解決コラム

2019.9.9

【屋上防水工事】メンテナンスのベストなタイミングはいつ?

塗装、外装工事

台風の季節になると依頼が増える工事があります。

それは「屋上防水の修繕」です。

秋から冬にかけて、台風や降雪などによって漏水被害が増えやすい季節です。

今日は、大きな被害に遭う前にできる対策についてお話しします。

屋上防水とは

屋上防水とは、マンションやアパートの屋上に施す防水処理のことです。

どんな建物でも、雨水を建物内に侵入させないために外壁や屋上(屋根)に防水処理を行なっています。

防水シートは外壁材の下に隠れているので、通常は目にすることがありません。

見えない部分なので、劣化していても気づかないというのが注意するポイントです。

屋上防水シートの張替え時期はいつ?

一般的な防水シートの耐用年数は10~15年です。

コストパフォーマンスの良いタイミングは、10年目ごろがベストということになります。

しかし、「屋上に大量の雑草が生えるようになった」「排水状況が悪く水が溜まるようになった」「防水シートの一部が剥がれている」などの劣化が見られる場合は、緊急で防水工事が必要です。

屋上防水は定期点検で大きな被害を防ぐ

「うちの建物は大丈夫かな?」と気になったあなた。

お金をかけずに、今すぐできることがあります。

「定期点検」です。

定期点検には2つの方法があります。

  • オーナー様自身による定期点検
  • ②業者による定期点検

①オーナー様自身による定期点検

まずは自分自身で点検をしてみましょう。

下記のような状態が見られたら劣化のサインです。

  • 防水シートのつなぎ目が剥がれている
  • 表面がひび割れている
  • 防水層が浮いている
  • 目地が割れている
  • 雑草が生えている

 

■防水シートのつなぎ目が剥がれている

防水シートは複数を重ね合わせて施工するので、つなぎ目の部分から剥がれていきます。

屋上は雨風や紫外線にさらされる環境なので、建物の立地や気候によって劣化が早くなる場合があります。

■表面がひび割れている

ひび割れが発生すると雨水が侵入しやすくなります。

長期間にわたって放置しておくと、雨水が壁の中に回り、防水シートを劣化させる原因になります。

シートが劣化すると防水効果がなくなってしまうどころか、屋根や壁の内部にまで被害が及ぶこともあります。

■防水層が浮いている

コンクリートや外壁の一部が浮くことがあります。

建材に含まれる水分が温められて湿気になり、外に出ようとするために発生します。

放っておくと破断して穴が開くことがあります。

■目地が割れている

コンクリートのつなぎ目を目地(めじ)と言います。

割れていたり、外れていると雨水が侵入するので緊急の対処が必要です。

また、割れた隙間に雑草が生えることがあります。

■雑草が生えている

アスファルトの道に雑草が生えているのを見たことがありませんか?

小さな隙間なのに、どんどん大きくなってアスファルトが剥がれていることがあります。

それと同じように、屋上に雑草が生えてきたら要注意です。

最初は小さな雑草でも、成長すると根を伸ばし、防水層を貫通して穴を開けてしまうことがあります。

防水シートは柔らかく、雑草に侵食されやすい素材です。

雑草を見つけたらすぐに抜いてください。

②業者による定期点検

業者に点検を依頼するときは「今すぐ修繕する予定はないが、念のために現状を見てほしい」と伝えましょう。

また、よい機会なので、日頃からどこを点検すればよいか聞いておくと良いでしょう。

複数の見積もりを取り、どのように修繕していけば良いかアドバイスをもらいましょう。

屋上防水はまず自分でできる点検から始めよう

屋上は使用機会が少ないので、気づかないうちに劣化のサインが出ていることがあります。

漏水してしまうと、入居者さんに迷惑をかけたり、膨大な修繕費用がかかったり、あなたにとって良いことはひとつもありません。

早めの対策を意識して、日頃から定期点検を行なってください。

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