2022.3.18
地震によるタイル落下に注意!3つの危険症状と点検方法を紹介します!
磁器タイルは見た目では分からない浮きが発生している場合があります。
浮いたタイルはちょっとした衝撃で剥落してしまうことが多々あり、タイルが落下することによって、人や車に重大な被害を与えてしまう恐れがあります。
過去にはこんな事故が起こりました。
【事故例】
2005年 東京都
5階から6階部分の斜壁部分のタイル(総重量900㎏)が崩れ落ち、通行人2名が負傷。
2015年 兵庫県
築9年半の高層マンションで14階から幅約1.5mのタイルが落下。
2016年 大阪府
ビルの6階付近の外壁からタイルが剥落し、1階飲食店の庇を突き破り通行人が負傷。
タイル落下の危険症状とは?
・ひび割れ(タイルが浮いている可能性が高い)
・目地材のすき間(タイルが動いている可能性が高い)
・エフロレッセンス(白華)(雨水の浸透は落下の原因)
タイルの剥落を防ぐには剥落する前に発見する必要があります。
目に見えて悪くなってからの修理では遅いのです。
2008年4月1日以前までは、打診調査は手の届く範囲のみ、それ以外は目視で良いとされていましたが、建築基準法施行規則の一部改正によって、異常の有無にかかわらず竣工後10年以上経過した建物は全面打診調査することが義務付けられています。
しかしながら全面打診調査することが義務付けられた現在でも、残念ながら剥落の事故は発生しており、経年劣化による剥落事故ではなく施工不良と思われる剥落事故も珍しくありません。
前述した築9年半の高層マンションのタイル剥落事故が最たる例です。
住民側が施工側に損害賠償を求めた訴訟が起きています。
施工側は経年劣化を主張しましたが、タイル浮きの数値が明らかに異常であったこと、タイルの接着をよくするための目荒らしの痕跡がなかったことなどの施工不良が認められ、施工側が損害賠償を支払うことで和解となっています。
タイル落下を防ぐ点検方法とは?
タイルの剥落を防ぐには専門技術者による定期的な点検が必要です。
・打音(打診)点検(テストハンマーによる打音調査)
・赤外線点検(表面温度の違いによる浮き調査)
・目視点検(ひび割れ、浮き症状を目で見て調査)
2018年北海道にある築40年のビルの外壁が剥落したという事故がありました。
市に対して異常なしという定期報告が行われていたのですが、専門家の方がパッと見ただけでも凍害によってタイルが剥がれている箇所があったり、サビ汁の痕跡もあるなど、本当に異常がなかったのかと疑問を投げかけています。
タイル点検は修理の経験が無いと判断が難しく、例え一級建築士であっても経験が無ければ正確な判断はできません。
そのため、タイル浮きの調査を行う場合は、工務店やハウスメーカーでもなく、タイル修理の経験が豊富な工事業者に依頼するのが確実です。
建物全体を打診検査するとなると、足場を設置することになりますので、検査だけでも費用が発生しますし、タイルを貼り替えるとなると相当な費用が掛かってしまうのは否めません。
しかし万が一タイルの剥落が起きてしまった場合、管理者が責任を問われることになります。
ニュースになってしまえば悪評のリスクや資産価値が低下してしまうリスクも避けられません。
新築マンションがタイル浮きに気が付くのは、外壁全面に足場を組むことになる大規模修繕工事のタイミングが最も多いと言われています。
ですが竣工後10年以上経過していると、瑕疵担保責任対象外となり明らかな施工不良がない限り対応してもらえない可能性が高いでしょう。
そのため、可能であれば竣工後10年を迎える前に点検をされることをおすすめします。
タイル落下にご不安な方はお気軽にご相談ください
弊社では外壁表面温度の違いで劣化を測定する赤外線調査を行っています。
通常は有料サービスなのですが無料の“お試し赤外線調査サービス”もあります。
タイル浮きが発生している場合、熱が建物に伝わりにくくなるため、その部分の表面温度が他の箇所より高くなる性質を利用して浮いている箇所をチェックします。
足場を組む場合と比較して費用を抑えて調査することができます。
タイル浮きが気になったらぜひ弊社までご相談下さい。
すぐに対応致します。