COLUMN 建物トラブル解決コラム

2022.3.13

契約したのにいつまで経っても工事が始まらない…工事業者がすぐに工事を行わない3つのワケ

雨漏り、防水、シーリング

業者も決めた。契約もした。あとは工事に来てもらうのを待つだけ。

しかし、工事業者から予定の連絡がなかなか入らず、いつまでたっても工事が始まらない…

このような状況になってはいませんか?

この状況、非常に危険な状態です!!

なぜなら、必要な修理を放置すればするほど、劣化がさらに拡大し修理範囲が大きくなるからです。

実は、業者の都合で工事が放置されることは割とよくあることなんです。工事をすぐにやらない方が業者にとって都合が良いケースがあるからです。

今回は、この2点をご紹介します。

☑業者の都合で工事が放置されてしまったケース

☑工事業者がすぐに工事を行わない理由3つ

 

屋根の雨漏り工事をなかなかしてもらえず…

Aさんは、屋根の雨漏り工事を業者に依頼しました。

Aさん

契約も行って後は工事が行われるだけなんだけど…業者から連絡が一向に無いし、いつ工事が始まるんだろう。

Aさんが業者に問い合わせても、何だかんだ理由をつけられて工事が先延ばしになっていきました。工事が行われるまでの間、雨が降る度に「雨水がどんどん染み込んでいるのではないか」とAさんはヒヤヒヤして過ごしました。

その後工事は行われましたが、Aさんが想定していたよりもずっと後のことでした。

今回のAさんのような屋根の雨漏りやベランダからの雨漏りは、放置すると非常に危険です。

放置すればするほど雨水が浸水して、屋内の断熱材が湿ってカビを発生させたり、下地の木材・鉄筋などを腐食させたりするからです。また腐食はシロアリの原因にもなります。

すぐに工事を行っていれば大したことがなかったのに、放置したせいでもっと費用が掛かってしまうという最悪の事態になることもあり得るのです。

工事業者がすぐに入らない3つの理由

契約をしたらすぐに工事を行った方が良いにも関わらず、工事がなかなか行われないのは、工事業者が自社の都合を優先しているからです。

工事がなかなか行われない主な理由は以下の3つです。

1.得意先を優先する。

2.困っている状況を理解していない。

3.利益を削りたくない

 

それぞれ解説いたします。

1.得意先を優先する。

工事業者は数多くの仕事を抱えています。その中でまずは多くの仕事を依頼してくれる得意先や、大口の得意先を優先します。そのため「時期はいつでもいい」と言ったお客様や、あまりうるさく言わなさそうなお客様は後回しにされてしまう傾向があります。

工事内容の緊急度ではなく、自社の営業理由で順番が決まってしまうことが残念ながらあるのです。

2.困っている状況を理解していない。

お客様モットーという言葉がありますが実施できている会社はなかなか多くありません。

特に工事の契約が終わってしまうと、よほどのことがない限りお客様に逃げられることはないので自社の都合で考えてしまいがちです。

雨が降るたび、お客様が雨漏りで心配しているなどという状況が理解できていないのです。

3.利益を削りたくない

工事をすぐにやりたいが、作業員の手配がつかないというケースが多くあります。

その場合、普段頼んではいない外注先に依頼することになります。しかし、普段頼んでいない外注先だと通常よりも工賃が高くなってしまいます。

そうなると利益を削らなくてはいけないため、作業員の手配がつく時期まで工事を先延ばしにしてしまうのです。

工事予定を業者に任せきりにしないこと!

工事業者は、一旦契約してしまうと工事が半分終わったように思いがちです。

しかし大事なのは実際の工事です。いくら丁寧にやってくれそうな業者であっても、状況を理解してくれず自社の都合だけで何ヶ月も放置されてしまうと、ひび割れが広がったり、雨漏りにより下地まで傷んだり、余計な追加費用を請求されることにもなりかねません。

工事業者は自社の都合だけを考えてしまうこともあるため、工事予定を工事業者に任せきりにしないことをお勧めします。

少しでも参考にしていただき、より早くより良い工事を行ってください。

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